renovation file 4 funo
緑に囲まれた一軒家のウェディング&雑貨店。
「ずっと前からいつか雑貨屋さんがしたかったんです」と話してくれたのは高松の複合ショップ『funo』のオーナー佐藤さん。ご主人と一緒にウェディングの映像制作の仕事をしていた佐藤さんは、昨年の夏、子育ても一息ついたので以前からの夢をかなえるべく物件を探し始めました。ほどなくして神社の前に建つ元・看板屋さんだった味のある3階建ての一軒家と出会ったのです。この物件を生かすために、小さな雑貨屋さんの夢は大きな複合ショップへと変化、ご主人と一緒にウェディングの世界をもう少し広げることを決めたのでした。
香川にはない空間をつくりたいと思いリノベーションの会社を探しているときDEN PLUS EGGのインスタグラムを見つけた佐藤夫妻は、すぐに苦楽園&芦屋を訪れました。そこでD+E MARKET、fluffy & tenderly、Vintage Heaven、WATSON各店とオフィスを見て、その場でリノベーションの依頼をすることを決めたと言います。「fluffy&tenderlyにあった大きなガラスのショーケースを見たとき、そのショーケースのある雑貨屋さんのイメージがすぐにわきました」という佐藤さん。ショーケースは佐藤さんの一番の夢であった雑貨屋さんのスペースの一番大切な位置に置かれています。同時にfluffy& tenderlyの雰囲気がとても気に入ったことから同じカットリネン用の什器を入れてリトアニアリネンのカット販売も始めました。カットリネンのディスプレイをしている雑貨屋さんの一角には、リネン同様のパステルトーンの子供服がセレクトされています。
1階にはアーティシャルフラワーショップ『Le Vent』(ル・ヴォン)とそのアトリエがあります。雑貨屋さん、お花屋さん、アトリエをつなぐためにつくられたのが廊下です。もとは倉庫のようなひとつの空間だったのが、廊下でつながれた異なる世界観のある3つのスペースにつくり変えられました。さらに雑貨屋さんとアトリエの間には佐藤さんがどうしても欲しかったスペース「子供部屋」があります。カーペットが敷かれ、小さな家具と遊具や絵本が置かれたその部屋は、自分の子どもとお客さんの子どもが一緒に遊ぶことができるゆとりの空間です。
2階はレンタル・ウェディングドレスのサービスをしています。S字の大きなドレスハンガーには、センスのいいドレスがずらりと並び、トルソーに飾られたサマーウェディングのカップル・コーディネートは、クールでスタイリッシュ。3室あるフィッティングにはモロッコのすてきなラグが敷かれて、フィッティングも心地よく楽しめます。ドレスも小物もメンズ服もすべていままでにないセレクトで、空間のイメージとしっくりとなじんでいます。
「子どもが生まれたころから小さな雑貨屋さんをしたいと思っていたんです。名前もふたりの子どもの名前から一文字ずつ取った風と乃を繋げてfunoと決めていたんです。でもこんなに大きなショップをつくることになりプライベートな名づけでよかったのかなとときどき悩みます」と微笑む佐藤さん。高松、香川県の方たちはもちろん、すてきなウェディングドレスを目指して県外からもたくさんの女性が訪れてくれるとうれしそう。今後、この素晴らしい空間にぴったりのドレスをもっとたくさんそろえていく予定だそう。
DEN PLUS EGGは、住まいづくりをお手伝いさせていただいた方々とその後の暮らしにおいても関わりを持ち続けられることを願って、家具や雑貨などを扱うD+E MARKETを用意して、住まいづくりの続きである暮らしにまつわるものやことを提供しています。
『funo』もまた、ウェディングという新しい人生のスタートをお手伝いしたカップルのその後の暮らしにも関わっていけたらという思いで、暮らしの雑貨や子供服をそろえ、子供部屋も準備したのだそうです。
建物の周りに植えられた樹々や草花はまだ若々しく小さいけれど、『funo』 の成長と一緒に青々と茂ってくれることでしょう。